2010年01月24日

2009年冬号

活動報告

11月19日 県社協介護実習センター講習会
 ~21日 「高齢者の為の住居改修」in南大東「住宅改修アドバイス」 講師派遣
12月8日  世界遺産「座喜味城跡BFチェック事業」報告書 建設弘済会へ提出
平成21年
1月20日 「沖縄・南部戦跡慰霊参拝施設BF改修チェック事業」助成申請提出
  26日 「世界遺産[中城城跡]観光BFチェック事業」助成申請提出
2月 2日 「世界遺産[勝連城跡]観光BFチェック事業」助成申請提出
  11日 世界遺産「斎場御岳」BFA予備調査
  15日 第二回バリ研理事会(役員会)開催
  23日 那覇港大型客船埠頭BF提案書提出
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中国・山東省バリアフリー見聞録

 中国・山東省ツアーに参加しました。「青島フェリー」で下関⇔青島。
青島はドイツの租借地だった港町、「青島ビール」は広く知られ、旧市街には今でも
ヨーロッパの雰囲気が漂っています。

2009年冬号



中国の風物誌、自転車の大群も無く(坂道が多く、危険な為使用禁止)上品な街でした。
山東省の斉南・泰安(泰山)・曲阜(孔子廟)を廻りましたが、高速道路のレストハウスの
トイレを興味深く拝見。トイレ入口のスロープは1/3程度の急勾配、電動車椅子で
も登攀不可・危険。
障碍者(中国では残疾者)用トイレブースの扉は外開き、一般ブースと同じ大きさで車椅子
での進入は不可。
パラリンピックの行われた北京周辺は、バリアフリー展開をしましたが、地方はこれからの段階。
都市・下町の市場周辺では軽三輪タクシー(沖縄では「軽貨物」がありました)を多く見掛けました。
障碍者のみに営業免許が認められる、近距離には便利で安価なタクシー。
障碍があっても経済的自立が可能となる、中国の現状に合った福祉施策です。
漢字文化圏では、日本「障害者」、韓国「障碍者」、台湾「障礙者」、中国「残疾者」が使われま
すが、中国の「残疾者」は日本の「障害者」同様、評判が悪く改変の動きが拡がりつつあります。
中国では2030年、高齢者人口が3億人を超えると予測されています。
高齢化社会先進国の日本のバリアフリー知識も役に立てて頂きたいものです。(井上)

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「ウフアガリ島・ボロジノ島・南大東島」

 11月19~21日、県介護実習センターの「高齢者の為の住宅改修講座」の講師役で南大東村
に行きました。南北大東は八丈島の人々が開発した砂糖キビの島、沖縄との文化が入り混じる
面白さがあります。



島の「ぜんざい」は小豆(本土風)と金時豆(沖縄風)のミックスで推奨したくなる美味しさでした。
大東神社の狛犬はシーサーで、狛犬の様に向き合わず45度の角度で斜め前方を向いています。
首里城正殿龍柱は元々正面向き、このシーサーの向きも、本土と琉球文化のミックスなの
かも知れません。
 興味があったのは、入浴習慣。昔は湯屋(共同浴場)も在ったそうです。シャワー浴より浴槽利用
が多いのでは、と予測していたのですがシャワー浴が圧倒的でした。
島の水道は海水淡水化の為、水道料が高くシャワー利用が多くなったとの事です。
天水や井戸水を利用出来る農村部では浴槽使用が今なお盛んです。
 この島は1820年ロシアの軍艦ボロジノ号が発見、「ボロジノ島」と命名され、欧州の地図で世界デビュー。日露戦争時、バルチック艦隊第一戦艦戦隊三番艦が戦艦ボロジノでした。島を発見したボロ
ジノ号からは幾代か後の新鋭戦艦でしたが、1905年日本海海戦で弾薬庫に火が回り一瞬の内に爆沈
したようです。ちなみに「ボロジノ」は1812年ナポレオンのモスクワ遠征時の激戦地名(モスクワ西
方)に由来します。

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 19日の講習会は保健センターで介助者・社協スタッフ・施工者など20余名の方々が受講されまし
たが、和気あいあいと時間一杯の研修、翌20日は要請された住宅3軒を回り、バリアフリー改修ア
ドバイスを行いました。南大東の農家は一戸ずつキビ畑の中に点在、高齢者介助には難しい条件下
に在りますが、スタッフの熱意も有り社会福祉協議会のデイサービス事業(ショートステイ有り)
が有効に機能していました。福祉センターには立派な浴槽が在りましたが、シャワー浴が主で浴槽
が使用されることはほとんど無い、との事でした。

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海路のバリアフリー

 下関港関釜フェリー(山口県下関⇔韓国・釜山)岸壁で国産の「パッセンジャーボーディン
グブリッジ(PBB)搭乗橋」を見ました。通関手続きをするターミナルビル2階から、車椅子で
直接「関釜フェリー」に乗り込めます。関釜フェリー専用なので左右移動は出来ませんが、干
満に合わせて上下動可能。 

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バリ研では5年前、離島航路のバリアフリー化として、「パッセンジャー・ボーディング・リ
フト・トラック(PBLT)」の使用を総合事務局運輸部に提案しました。今回更に進化・効率化
して大型船用「PBB」が登場しました。 このタイプであれば那覇港に建設中の国際クルージ
ング船用桟橋でも車椅子も健常者も、効率的な対応が可能となります。観光バリアフリー推進
に有効。但し、それぞれタイプの異なる海外からのクルージング船に対応するには、「PBB」
には舷側方向左右及び上下移動出来る機能が必要となります。




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Posted by 沖縄バリアフリー研究会 at 23:00│Comments(0)広報紙
 
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